マヌカハニーの健康効果

マヌカハニーの健康効果

マヌカハニーは、ニュージーランドに多く自生している、野生植物「マヌカ」の木の花の蜜です。ニュージーランド北アイランドに生息するマヌカは、春から初夏にかけたくさん花を咲かせます。

マヌカハニーは、先住民のマオリ族が怪我や病気の治療、健康増進に使用し、薬木として古くから親しまれていました。マオリ語でマヌカは「復活の木」や「癒しの木」の意味です。

マヌカハニーは、ビタミン、ミネラル、酵素を多く含み、ニュージーランドでは万能薬として扱われています、特に注目すべきは、抗菌活性力が非常に高いことで知られている有効成分のメチルグリオキサール(MGO)です。

ニュージーランドでは病院でUMF+20以上の医療用マヌカハニーを薬として処方することもあるようです。

はちみつには過酸化水素が含まれ、身体に良いと古くから親しまれていますが、それは、高温殺菌されていない状態の生のはちみつの場合です。高温殺菌するとせっかくの有効成分も破壊されてしまいます。

日本でごく一般にスーパーで流通されているはちみつは、人工的に製造されており、ほぼ高温殺菌処理がされているので、良い効果は期待できず、糖分でしかないものも多いので注意が必要です。

蜂蜜の抗菌作用

過酸化水素生成 (Hydrogen peroxide activity) ー (H2O2)

過酸化水素は、マヌカハニーだけでなく、全ての蜂蜜に含まれています。

過酸化水素は、蜂蜜に入っている酵素 (glocose oxidase) が、蜂蜜のglucose を gluconic acid と 過酸化水素に分解することによって生成されます。過酸化水素は、空気や光で壊れやすい特徴があるのですが、蜂蜜の中では安定して、少しずつ生成されます。

しかし、酵素自体は、電磁波(電子レンジなど)によって壊れやすいので、保管の仕方に気をつけましょう。

Non peroxide activity (NPA)

マヌカハニーには、過酸化水素以外の抗菌成分があり、 UMF値や、MGO 含有量によって表されています。

【UMF (Unique Manuka Factor) ニュージーランドのトレードマーク

UMFの記載数値は、同じ濃度の消毒薬フェノール水溶液(phenol)と同様の抗菌作用の効果があります。

Non peroxide activityを示すものなので、NPA(non-peroxide activity)と記載されていることもあります。

UMF値は、10 ~ 25で表され、数字は水に溶けているphenol のパーセントを示しています。数字が高いほど抗菌力が高くなります。

例: UMF12 は、phenol/water 濃度12% (%w/v) のNPA activityと同等ということです。

(医療機関で使われる消毒薬の濃度は1.5~5%)

UMF が10以上は、Active (Active Manuka Honey) とみなされます。

抗菌成分 MGO (Methylglyoxal) -メチルゴリオキサール

MGO™ は、Manuka Health New Zealand Ltd のトレードマークで、自社製品に使用しています。

Methylglyoxal は、特にマヌカハニーに含まれる毒素(他の蜂蜜の1000倍近くの含有量)で、強い抗菌成分の一つです。

2008年に、ドイツ University of Dresden の Thomas Henle 教授によって発見されました。

Methylglyoxal は、熱、水、光、酵素に強く、非常に安定しています。

Methylglyoxal 含有量は、0 mg/kg ~ 1000mg/kg と様々です。100 mg/kg 以上が、抗菌作用ありとみなされます。

Methylglyoxal テストは正確で、誤差は 5% ほど。MGO™ Certification は、科学的、正確、明確なため、間違いがありません。MGO™ 100+ Manuka Honey は、1 kg に 100 mg の Methylglyoxalが含まれているということになります。

100 – 399 MGO (10 – 20 UMF) – 食べるのに適切
400 – 550 MGO (20 – 35 UMF) – 毒性が強いため、皮膚に塗ったりの抗菌剤として使用

注意すべきは、ラベルに記載されている濃度はテストした時点での濃度ということです。

Analytica Laboratories によると、MGO (MG) 濃度は、時間の経過とともに変わります。8ヶ月間 27ºCで保管したものを測ったところ、初期の196 mg/kg から 765 mg/kg まで濃度が上がったというデータもあります。これは、マヌカハニーに含まれる DHA が、時間とともに MGO に変化するためです。以下は、Analytica Laboratories のテストデータです。

MGは、methylglyoxal
NPA は、non-peroxide activity
HMF は、Hydroxymethylfurfural – 糖分が分解されてできた成分(熱分解と熟成度の指針)。

KFACTOR™  (Key factors)

KFactor™ は、Wedderspoon社のトレードマークで、自社製品に使用しています。

マヌカハニーの量を調べる指針としています。

KFactor12 – 65% マヌカの花粉を含む
KFactor16 – 75% マヌカの花粉を含む
KFactor22 – 90% マヌカの花粉を含む

ただし、このグレーディングシステムでは、抗菌作用に関する効力は不明です。

NPA (Non Peroxide Activity)

NPA値は、抗菌力を示すものではなく、phenolの濃度を示しています。

NPAの最低値は 8 です。そのため、NPA30は、NPA15 の2倍ではなく、3倍の抗菌力があることになります。(30–8=22 と 15–8=7との比較).

このラベルを使っているメーカーは、UMFHA のメンバーでない場合が多いので、UMF値を表示することができません。

A or ACTIVE

アメリカやカナダで使用されているグレードシステムです。抗菌力があるという意味ですが、どの成分がというのが明確ではありません。

通常、UMF 10+ は、Activeとみなされます。

UMF ライセンス取得のマヌカハニー製品

2016年6月24日の段階で、83 製品がライセンスを取得しているようです。

最新の UMF ライセンスを取得情報は、UMDのウェブサイトで確認することができます。

  • · 100% Pure New Zealand Honey Limited (Licence # 1037)
  • · Alpine Silk (Licence # 2045)
  • · ApiHealth NZ Ltd (Licence # 1052)
  • · Arataki Honey Limited (Hawkes Bay) (Licence # 1004)
  • · Arataki Honey Limited (Rotorua) (Licence # 1003)
  • · Aulando NZ Ltd (Licence # 2033)
  • · Bee Nation (Licence # 2105)
  • · BeeNZ Ltd (Licence # 2188)
  • · BeePower International Pty Ltd (Licence # 2214)
  • · Bees Inn Apiaries (Licence # 1040)
  • · Beesonline Limited (Licence # 1026)
  • · Cambridge Bee Products Limited (Licence # 1027) = (dist & sold by ‘GOLDENHILLS MANUKA HONEY. We check to see if Trader Joe’s is a fraud or not)
  • · Cammell’s Honey Limited (Licence # 1033)
  • · Carina Brands International (NZ) (Licence # 1099)
  • · Comvita New Zealand Limited (Licence # 1019)
  • · Deep Blue Health (Licence # 2058)
  • · GO Healthy New Zealand Ltd (Licence # 2020)
  • · Golden Flow Apiaries Limited (Licence # 1038)
  • · Good Health Products (Licence # 2208)
  • · Haines Apiaries 2007 Limited (Licence # 1015)
  • · Happy Valley Honey Ltd (Licence # 2024)
  • · Honey and Herbs NZ Ltd (Licence # 2210)
  • · Honey Droplet (Licence # 2029)
  • · Honey Farm Pte Ltd (Licence # 2099)
  • · Honey Forrest NZ Ltd (Licence # 1088)
  • · Honey New Zealand (International) Ltd (Licence # 1043)
  • · Icing International Ltd (Licence # 2041)
  • · Iuvenum & Forma Ltd (Licence # 2017)
  • · Kare Ltd (Licence # 2202)
  • · Katikati Honey & Bee Centre Limited (Licence # 1025)
  • · King Honey Health Products Ltd (Licence # 2037)
  • · Kiva Health Food (Licence # 2240)
  • · KiwiCorp Products Ltd (Licence # 2199)
  • · Kiwi Farm (Licence # 1094)
  • · Kiwigold Ltd (Licence # 1035)
  • · Koha Natural Foods Ltd (Licence # 2206)
  • · Lake View Honey Ltd (Licence # 2218)
  • · Ling Hai Group Ltd (Licence # 2226)
  • · LS Health Ltd (Licence # 2034)
  • · Luvenum & Forma Ltd (Licence # 2017)
  • · M5 Holdings trading as Whakaari International (Licence # 1042)
  • · Manuka Bioactives Ltd (Licence # 2031)
  • · Manukora (Licence #2228)
  • · Melita Ltd (Licence # 2050)
  • · Melora Limited (Licence # 2015)
  • · Midlands Apiaries Ltd (Licence # 2888) = (dist & sold by Kiva Health Food)
  • · Mitosis (Licence # 2242)
  • · Mizland (Licence # 2039)
  • · Mossops Honey New Zealand (Licence # 1021)
  • · Natural Solutions Limited (Licence # 1024)
  • · Nature’s Secret Ltd (Licence # 2216)
  • · New Zealand Health foods Ltd (Licence # 1053)
  • · New Zealand Honey Ltd (Licence # 1051)
  • · New Zealand Honey Specialties Ltd (Licence # 2060)· New Zealand Manuka Ltd (Licence # 1060) = Melora
  • · New Zealand Natural Care Products Ltd (Licence # 2027)
  • · North Valley Natural Health NZ Ltd (Licence # 2043)
  • · Numerou New Zealand Company Ltd (Licence # 1096)
  • · NZ Bees Ltd (Licence # 2212)
  • · NZ Focus NZ Ltd (Licence # 1094)
  • · NZ Health Naturally Ltd (Licence # 1045)
  • · Oceania Food Company Ltd (Licence # 1091)
  • · Oravida NZ Ltd (Licence # 2052)
  • · PA & SC Steens Ltd (Licence # 2204)
  • · Prolife Foods Ltd (Mother Earth) (Licence # 1027)
  • · Pure Manuka Honey (Three Peaks) (Licence # 2112 )
  • · Pure New Zealand International Ltd (Licence # 1069)
  • · Red Seal Natural Health Ltd (Licence # 1055)
  • · Savage Horticulture Ltd (Licence # 1075) = (dist & Wild Cape Honey)
  • · Streamland Biological Technology Ltd (Licence # 2010)
  • · SummerGlow Apiaries Limited (Licence # 1001)
  • · Superbee Honey Factory (Licence # 2220)
  • · Swift Health Food (Singapore) Pte Ltd (Licence # 1188)
  • · S&N International Pte Ltd (Licence # 2088)
  • · Tahi Estate Ltd (Licence # 2035) → Tahi Manuka Honey
  • · Tai Tokerau Honey Ltd (Licence # 2110)
  • · Taku Honey (Licence # 1098)
  • · Taylor Pass Honey Co. (Licence # 2107)
  • · The Honey Collection Limited (Licence # 1032)
  • · Unibale NZ Ltd (Licence # 2150)
  • · Vitaco Health NZ Ltd (Licence # 1072)
  • · Vitamore Ltd (Licence # 2056)
  • · Waitemata Honey Co Limited (Licence # 1014)
  • · Wilderness Valley Ltd (Licence # 2232)
  • · Yobees Honey Ltd (Licence # 2230)

はちみつの抗菌力の比較

【抗菌力の高いはちみつ】
【抗菌力が中位のはちみつ】
【抗菌力の低いはちみつ】

マヌカハニーは、食べても安全なの?

Methylglyoxal は、dicarbonyl グループ (毒性の高い成分のグループ) に属しています。 マヌカハニーには、1,000 ppm という、非常に高濃度で Methylglyoxal が含まれています。

MGO は、Advanced Glycation End products (AGEs) に属します。 これらは、危険な物質で、体内のほぼ全ての細胞や分子に影響し、老化やそれに伴う病気の元になっていると考えられています。さらに、アルツハイマー、循環器系疾患、脳梗塞、白内障、癌、糖尿病などの原因とも言われています。

通常、体は、これらの危険物質を分解・解毒することができますが、近年の生活スタイルや食生活の中、多量のMGOを体の中に取り入れている現状があります。マヌカハニーを食べることにより、さらにMGOを増やすというのは、安全なのでしょうか?

Methylglyoxal は、多くの食べ物や飲み物に含まれています。例えば、コーヒー。glycolysis と sugar fermentationで生成され、インスタントコーヒーでは、より多く含まれています。また、醤油にも含まれています。といっても、これらの食品に含まれている MGO濃度は、通常 10 ppm 以下 (例えば、パンには0.5 ppm、ビールは0.03- 1 1 ppm) で少量です。

それに比べ、マヌカハニーには 1000 ppm と、比較にならないほど大量に含まれているのです。

他にも、MGOは、腸内細菌によっても作られていますし、タバコの煙にも含まれています。

MGO は、タンパク質とDNSにくっつき、人間の細胞にとって非常に毒性が高いことが知られています。ですが、蜂蜜の中に存在している場合には、人間の細胞をダメージしないが、バクテリアの細胞の方は、破壊するという研究結果もあるようです。その理由はまだ解明されていません。ちなみに、胃がんのもとになるピロリ菌に関する研究では、効果が認められなかった(ピロリ菌は死なかった)ようです。

まだまだ解明されていない部分も多く、安全性も不明な点が多いというのが現状です。

しかしながら、皮膚の炎症、ニキビ、怪我などで塗り薬として消毒作用を求めるなら、最高かもしれません。また、殺菌効果が、虫歯や歯周病の細菌抑制にもなり、歯垢や歯肉炎の減少、口内炎にも有効のようです。

参考サイト:

http://macrobiotic-daisuki.jp/tennnennnokouseibussitumanuka-50449.html

http://healthywithhoney.com/i-want-to-buy-manuka-honey-what-is-umf-16-mgo-400-active/

https://www.sott.net/article/329847-Manuka-honey-What-is-UMF-16-MGO-400-and-Active